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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
著書〜100万人から教わったウェブサービスの極意―「モバツイ」開発1268日の知恵と視点 [Kindle版]
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April 03, 2011

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「仕様がわからないと作れません」という技術者の言葉を聞くことがある。

仕様とはなんぞや?

仕様と言う言葉をwikipediaで探すと

「材料・製品・サービスが明確に満たさなければならない要求事項の集まりである」

とある。これだけ見ると、「ふむ、一番重要なことを満たすべき要求の集まり」なんだな、と思う。

しかし、これは通常、かけたいと思うコストや時間の制約を受ける。

よく予算と言われるが、必ずしも予算が決まってないこともあるので、正確には、その機能に「かけたいと思えるコスト」だと思う。

逆に言うと、ある限界パターンを想定して、

「これ以上は考えないことにしましょう」

という制約が必ず存在する。その動機は、お金や時間や実現可能性、などに起因する。

今回の震災で、堤防にせよ、原子炉にせよ、ある種の「想定」を超えてしまった。

100年に一度の大災害という言葉に含まれているであろう「そんなの絶対起きないよ/起きたら起きた時」というルーレットを引いてしまった。

そして「想定」というのは超えるもの、ということをまざまざと見せつけられた形だ。
トリガーが自然現象であるならば、我々は自然を想定というエゴで決めつけてはいけない、ということがよくわかった。せいぜい想定できることは、想定を超えても被害をどう最小限に押さえるか?ということを自然現象を前提に設計すること、ぐらいだった。


今後、我々は想定を超えてしまった原発を前に、次なる「想定」において究極の選択を求められる。

原発を捨てるという議論がどう出てくるのだろうか。
少なくとも、新たに原発を建てるのは相当難しそうだ。

人々が選択しうる究極の選択としては、自分たちの生活をシュリンクさせて、停電しても良いじゃないか、夏はエアコンをつけなくても良いじゃないか、という考え方も出てくるだろう。

しかし、恐らくそれはそれとして、人間の死が伴う選択にもなるのだろう。

経済の問題や、治安の問題、身近なところで高齢者の熱中症による死亡事故の多発。
電気が継続供給することを前提としたシステムが、一気に崩壊しかねない。

太陽が出たら起きて、太陽が沈んだら寝るという生活では、今いる全ての人を支えるのは不可能。新たな選択肢も既存の選択肢もなにがしかの代償がある、ということからは目を背けられない。


さて、冒頭の「仕様がわからないと作れません」という言葉。

先の「想定」なるものが、技術の制約や、自分たちのチャレンジによってボトムラインを上げられるのであれば、この仕様の制約を決める事に参加するべきではないだろうか?

この「想定」を自分たちで立案し、よりよい「想定」にコミットメントをして、ちゃんとカタチに実現する。実現に伴って培われる信頼こそが、技術者としての本当の信頼と言える。

電力問題も、このような意識を結集して解決して欲しいところだ。きっと最前線ではさまざまな技術者が活躍していることだろうが、これから起こりうる、それ以外のところでも。

情報の可視化、伝達、共有という情報技術レイヤーで協力できることがあれば、いくらでも協力したいところ。

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