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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
著書〜100万人から教わったウェブサービスの極意―「モバツイ」開発1268日の知恵と視点 [Kindle版]
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October 15, 2011

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ツイッタークライアントや関連サービスを作っていて、多かれ少なかれ仕事として取り組んでいる人達にはいくつかのパターンがある。

一つは、本業が別にあって、有名になったり自社技術のPRになれば良いという相乗りパターン

ビジネスモデルは本業なので、有名になって本業で出資を受けるもよし、仕事が取りやすくなるも良し。

二つ目は、ツイッターを利用して、自社の何かに繋がれば良いというコンテンツ業者パターン

ツイッタークライアントの中に、うまく情報を仕込んで、自社のコンテンツに誘導などができたらラッキーというパターン。儲かるビジネスモデルに繋げる方法の一つということですね。

三つ目は、多くのアプリと一緒で、広告がクリックされれば儲かるツールを提供したいパターン。


2007年のツイッターがまだまだイケてなかった時代なら、これらでいく道はあったのだが、ツイッターに優秀な人材とお金と、差を埋めるだけの時間が備わってきた今、これらすべてのパターンの先はもう長くない。

少なくとも、ツイッターの人気からおいしい汁を吸おうと言う考え方ではうまくいかない。何よりツイッター社自体が排除したいと思ってるのはそういう存在だ。

残念ながらツイッター社には、サードパーティクライアントがせっせと集客活動をすることで、ツイートを増やすと彼らが儲かるというようなエコシステムは、まだ見いだされていない。だから単純な仕組みに落とせない。単純な仕組みに落とせないとフォーカスが決まらない。フォーカスが決まらないと投資は難しい。そもそもイノベーションを起こすのはもっと難しい。

クライアントアプリのレイヤーでの覇権争いになっているのは、ちょっと前にアメリカで起きていた、みんなも知ってるechofonを買収したUberMediaへの閉め出し騒動からも明らかだ。

(おかげで、ツイッターapiの利用規約は厳しくなるばかり。)

プラットフォームに乗る側のビジネスは、あくまでもプラットフォームの優れたお膳立てがなければ限界があるってのは、ちょっと前から感じてる昨今。ツイッターapiは沢山の情報は取れるけど、アクセスできる数に限りがあるので、統計的な取り組みについては、本体がやることには絶対に勝てないわけです。だからexitは、ツイッター社に凄いところの片鱗を見せて買収されるしかない。

これは要するに上司と部下の関係みたいなもんで、部下が本業以外の収入を増やそうと思うと、外でお小遣い稼ぎをするしかない、みたいな状況があるわけです。もしくはUberMediaや、facebookに対するZyngaに噂されていたようなプラットフォームで得た優位性を利用しておいしいところをごっそり持って行きましょうみたいな行為とか。

モバゲーは、彼らのプラットフォームの中で儲かる仕組みが存在して、そこを盛り上げることで、みんなが儲かるという道筋が見えているので、それこそ「プラットフォームを担ぎやすい」「乗りやすい」のだが、ツイッターの場合は、2007年当時から、よかれと思ってやってきたことが、ツイッター社と競合扱いになってしまうという寂しい状況が少なからずある。

ということで、サードパーティの生き残るための道は、

1、全然違うサービスからツイッターのソーシャルグラフを使ってシナジーを生み、すくなくともFacebookやGoogle+に負けない世界を作るお手伝いをする。

2、ツイッターの延長線を彼らの意向に反しない形で、いかに高い付加価値のものにしていくお手伝いをするか

の2点である。どっちも同じ事を言ってるようにみえるけど、前者が既に専門性がある会社の行き方で、後者がそうでない会社の行き方だ。

ツイッタークライアントが、ただの接続ツールとしての価値しかないなら、1でも2でもない。ツイッター人気に乗ってるだけなのに、広告収益機会を奪われているとツイッター本体から見られてしまうのであれば、これ以上、ツイッタークライアントは作ってくれるなと言われるのは仕方がない。

ということで、サードパーティのツイッタークライアントの生きる道は、何はともあれ、1か2の価値を生む事に他ならない。

–・–

自分の話で言うと、モバツイはそもそもツイッタークローンのつもりはさらさらなくて、ツイッターをより楽しむためのサービスを提供したいと思っているのは、2007年の最初に作ったときから変わっていません。

しかし、2009年後半の本家twtr.jpの登場も含め、ライバルが出てくる中で、どうしても比較表に○をつけるだけの簡単なお仕事に忙殺されていたり、プラットフォームのパラダイムシフトの中で、下地を作るところにばかり時間をかけてしまっていたけど、本当にやりたいことは、もっと上のレイヤーで、ツイッターユーザー、、、インターネットユーザーがハッピーになったり、人と人とや、企業と人がもっと繋がって行くところをお手伝いしたいのが本音。

僕はFacebookはそんなに好きじゃなかったけど、客観的に、素晴らしいところは沢山あって、何より人と人とを繋げるところは、Facebookはお見事だと思うし、F8に関する参加者のツイートを見ていたら、彼らが考えているエコシステムの行き先は、もしかしたら、僕がツイッターに夢見ていたところの先にあるところかもしれないと若干、思っていたりする。

ただ、そこに対して自分達が足りないと思ってることはなんとなく理解していて、そこはそれとしてチャレンジしていなきゃいけないけど、今持ってる資源を連続的に発展させていくのではなく、全然違うアプローチが必要なので、簡単に言うと時間がかかる。間違ってもツイッタークライアントをfacebookにも対応させました、なんてことはやらない。アドオン的なのはやるけど。そもそもfacebookはもっと閉じたサービスなので、感覚が違う。

モバツイの方はモバツイの方で、この1年同じ事を言い続けていた、変わりゆくモバイルの世界の中でどうやって生き残るかみたいな論点からは脱したいのだけど、まだまだチャレンジをしていかなきゃいけない立場です。そういう意味で、よりツイッターを有益なものにして行くチャレンジをする資格を持ち続けるためには、今やっている活動がうまくいくことが最低限必要。まだスタート地点でぐるぐる回ってる感じ。

昨日KNN神田さんと立ち話をしていて、今は、3年頑張って生き残れば、、、という話をしてくれたのだけど、まさにおっしゃる通り。でも、今、こうやって考えていることは楽しくて仕方が無い。人生をかけた勝負とか考えると怖いけど。でも、無難に今に適応するよりは、うまくいけば先を考えた勝負と言えるのか、そんな下地を支えて欲しい取り組みが、もうじき開始します。

モバツイ、もうすぐです。

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