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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
著書〜100万人から教わったウェブサービスの極意―「モバツイ」開発1268日の知恵と視点 [Kindle版]
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April 02, 2012

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今日、入社式のところが多いんでしょうか。

昔いた会社では新卒採用を毎年していたので、なんだかんだ言いながら、社内報に掲載される新入社員をみんな楽しみに見ていたものです。

既存社員が新入社員と近い年齢の人達だといろいろあるもので、新卒君が大卒、院卒であれば当然あるのが

「同じ年の先輩」

とか、

「年下の先輩」

に出会うことがあると思います。

僕が入社した職場は製造業でしたが、理系大卒は基本的に設計職につくことになります。
院卒なら、研究職の道も当然あります。

最初の数年は現場で修行をします。つまり現場で仕事をして、一通りの部署を渡り歩き、そこそこモノをつくれるようになってから設計に行きます。とても良い職場だったと思います。

僕の話を書いてしまうと、僕は電気出身なので、いわゆる制御の人ですが、いきなり板金の仕事から入りました。機械系の人なら研究室でオイルやグリスも慣れてると思いますが、いきなり作業着が真っ黒になるになる仕事でした。まだ会社にCAD/CAMが導入される前だったので、鉄板を切って、曲げて、穴をあけて、溶接して繋げて、ということを一つ一つ手作業でせっせとやっていた頃です。僕の後の世代のCAD/CAMの運用開始後は、現場経験も、ただのコンピューターオペレーションの仕事になってしまった気がします。そういう意味ではプリミティブ(泥臭い)な物作りに関われたのはラッキーだったと思います。


とにかくエンジニアは入社すると、現場からのスタートになるわけですが、そこは高卒、大卒関係なく仕事をします。しかし会社としては、いわゆる「等級」という人事の分類があり、これは将来の役職と給与に関係します。

入社時点の学歴でスタート地点が変わります。入社時の等級は、高卒<専門卒<大卒<院卒でした。高専卒は同期にいなかったのでよくわかりません。自分がいたときの主任だった人が高専卒で、後に課長になったという話なので、大卒に近い位置づけだったのかもしれません。

高卒、専門卒だと給与の上がり方は低く、大卒、院卒は相応のスピードで上がって行きます。しばらくは年齢毎に横並びで上がって行き、数年後から差がついてくるんだと思います。

つまり割と明確な給与面のヒエラルキーと、日常のパフォーマンスに矛盾を感じながら現場は動いて行くことになります。

また、こういう現場に入ると、多様な育ち方をしてきた人がミックスされることになります。そこで一番ややこしいのが冒頭に書いた、「年下の先輩」とか、「同じ年の先輩」です。

多様な育ち方というのは、非常にわかりやすい例で言うと、高卒入社で元ヤンキーだったり、同級生の親友がヤンキーだったりところで育ってきた人と、純粋培養されて同じ年の友達としかつき合ってこなかった優等生が、この場所でミックスされることになるわけです。

本当にツルモク独身寮みたいな世界が繰り広げられるわけです。

みんな良い大人ですから、いじめるとかいじめられるというわけではないのですが、どうしても立ち振る舞いや、言葉やギャグ、飲み方のノリ、距離感の取り方があわなくて、お互いで苦労している構図というのが出てきます。かわいがろうとすれば、結果的に、いじめみたいなノリになってしまったり、逆に、院卒の子もどうしてもプライド的に飲み込めずに対応に苦労している、というのは自分より後の世代で何年か立て続けに見てきたような気がします。

また院卒は大卒よりも1ランク上だったので、ペーペーで入ってきたにも関わらず、どうやら3〜4年目の伸び盛りの専門卒の社員よりも給料が高かったりするみたいで、どうしても微妙な空気や、微妙な発言が出てくることもあります。

そういう中で、うまく立ち振舞って行くことが求められるわけです。


改めて新卒を考えると、新卒を取れる会社ってのは限られていまして、学生時代は当たり前のように卒業すれば就職できるものだと思っていても、新卒採用は、どちらかというと特別なことだと思うのですね。新卒採用してない会社も沢山ありますから。

新卒入社して5年で辞めてしまった僕が言うのもなんですが、新卒採用は企業の投資活動なので、将来的に、成長をして会社を支えてくれる、会社に利益を生み出してくれる人材を育てたいと思うから新卒を取ります。

そういう意味では、卒業してすぐに力を発揮できる職場というのは、かなり幸せな人で、研究職や開発職の一部で、そういう人もいるでしょうけど、それ以外の大多数の人は、現場からの判断としては、「level1 使えない奴」から始まります。

1年2年と経験を積む事で、徐々に「使える奴」になっていき、あなたの体系的な知識や専門性と結びつくのはそれからだったりするのかもしれません。

よく言われる「3年はその職場にいなさい」という言葉は、そこまでやってみないと見えてこないことがあるからだと思います。自分の良さを生かすためにもある程度の時間が必要だということだと思います。その前に自分から辞めてしまうとしたら、全く噛み合ってないか、見えてないか、などの自己要因にネガティブな理由がある可能性があります。

と、とりとめもなく書いてしまいましたが、何が書きたいという理由があったわけではなく、なんとなく僕も入社式のフレッシュムードを体験したくなって、先輩風を吹かしてみました。

その時には形式的にしか思わなかった新入社員研修と、その後の新卒の立ち振る舞いの経験は、その後の社会人経験に、何故か、ものすごく大事な経験だと思うので、是非、斜に構えて見る事無く、うまく楽しんでください。

ちなみに「同じ年の先輩」に若干苦労したのは僕も同じでした。性格とか相性という意味では、仲は良かったと思うんだけど、それが故の距離感の難しさかなぁ。割り切れる関係なら何も苦労しないわけですが、上司でもないし、仲間だし、友達だし、と。今では良い思い出です。

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