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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
著書〜100万人から教わったウェブサービスの極意―「モバツイ」開発1268日の知恵と視点 [Kindle版]
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July 04, 2009

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おいらは、かつてCMSを作っていたが、MT2.6を見て、管理画面の割り切り方もさることながら、一番衝撃を受けたこと。

それは、

「カテゴリを一個も登録することなく、コンテンツを登録できること」

いわゆるCMSの使いにくさの最たるところは、

「先にコンテンツ構造が決まってないと何も作れないこと」

だと僕は思う。


話ずれるね。比喩の話。

最近、ワイヤフレームの有効性の話を聞くことがちらほら。

デザイナや設計者にとってのワイヤフレームのことではない。

お客さんとのやりとりの手法にワイヤフレームで説明することの是非。

結論としてはこうだ。

「ワイヤフレームで完成品を夢想できるお客さんは少ない。結局、イメージできるのは色や実物のデザインを見てから」

結局、実物を見てナンボという、致命的な部分は捨てられないのね。

この埋めがたいギャップをどうやって埋めて、お客様の暗黙知を引き出した良いサイトを作っていくか。


同様に、夢のあるGoogle Mapsのマッシュアップサイトがダメだと昔思った。

地図に情報を載せて云々、という抽象概念に萌えられるのは、地図が好きな人なんだろうね。

地図は所詮地図。あくまでも地図なんだよ。地図の用途は実用性につきる。

それと同じで、ワイヤフレームは、あくまでも線。

数学ができる人にとっての数式は、目の前のモデルを理解できる素晴らしい仕組みだが、数学がちっともわからない人には、謎の記号にしか見えない。


結局、人は、実物が動いてナンボ。

ここにどう近づけるか。


そういう意味で、MTは、なんのコンテンツの設計もなく

「とりあえずpublishして実物を見ることができる。しかも完成品が。」


エンジニア視点で、律儀にカテゴリを最初に登録しなきゃ何もできないCMSがどれだけあったことか。

カテゴリを後から登録して、あたかもタグページのようにコンテンツとまとめるカテゴリページがが後付けになっている情報アーキテクチャのCMSを見たのは、MTが初めてだった。(少なくとも僕はね。)

このカテゴリが一つあるかないかは、ものすごく大きな違いである。

「カテゴリ一個ぐらい登録してやったらいいじゃん」って思った人は、例えば少なくともツイッターは作れないだろう。

このネタを何度も書いてあまり反論こないから間違ってないかな、とか思ってるのだけどどうだろうね。ご意見あったらコメントが欲しい。

で、だ。

「それじゃ大きいサイトなんて作れないじゃん!」と思った制作者の人は正しい。

だから、Web制作は難しいんだよ。

Web屋が何も配慮できないと、完成してから、「そこの階段の後ろにある大黒柱を切ってください」という話になっちゃうわけ。でも、その大黒柱を立てちゃったのは実はWeb屋の都合であり、必ずしもお客さんの恣意的な思いつきとかじゃなかったりもするわけ。(全てがそうとは言いませんよ。)

そのギャップをどうやって埋めていくかが、Web屋の本当の仕事だと僕は思う。


もちろん、言うは易し行うは難し。
あの頃の僕には、周りの人間を変えることも含めて、難しかったからサービスに行ってしまいました(ごめん)

今ならもうちょっと配慮はできると思うけど。やり方は考えないといけないね。

−・−

ちなみに、実はペパボが提供しているショッピングカートASPの「Color Me Shop!pro」もMTに近い発想で作られている。

商品登録は、商品名と、あと一つぐらい情報があれば、とりあえず登録できる。まずは簡単に商品を登録完了してみて、ショップのプレビューを見ながら肉付けしていくことができるという、EC初心者どころかそれこそパソコンもあまり得意ではない初心者ショップオーナーさんのことを考えて作られている。

MTを使っていない開発者が同じ事を意識して作っていたので、基本的な設計の拠り所は同じだと思った。

後発のショッピングカートASPで、2万店舗以上のお客様にお使い続けていただいている理由の一つ。Color Me Shop!proの最大のメリットは価格優位性だと思うけど、それだけじゃないよ。安かろう悪かろうと言われるのが一番悔しい。

ただ惜しむらくは、サイトアーキテクチャがカテゴリに依存してるので、大カテゴリがどうしても一つは必要だということ。

数万商品のショップも管理できるECのショッピングカートだから仕方ないのかな・・・。MTのメリットが見えてたら、もうちょっと深掘りして議論できたかもね。

あ、ついでに書いておくと僕は、受託を主にやる仕事から、このColor Me Shop!proに関わった結果、遅ればせながら思ったのが、

「受託制作は、例えお客さんがどんな小さな企業でも、他人にWeb制作をお願いするお金を出せるミドルエンドからハイエンド顧客を相手にした商売である。」

ということ。制作者は果たしてこの事実を認識しているだろうか。少なくとも自分たちの理屈でお客様の愚痴を言う制作者はこのことを認識できてないと思う。


【ついでにPR】Color Me Shop!proの店舗が出店するショッピングモールサービスの「カラメル」の開発者募集中です!

株式会社paperboy&co. / 募集職種 - カラメル プログラマー(東京本社)

(これ給料の幅の記述おかしいかも。これが昇級上限に見えるのは僕だけ?少なくとも、FindJobとかで見る他の企業は、300万から700万とか書いてあったりして、700万円のディレクターなんていないだろとか、そう判断してるから、なんか確実に損してるような。昇進すれば規程上は青天井なのと、それ以前に残業代出るんだよ。もちろん給与に20h分入ってるのと、無駄に残業は一切させないけど、適切な残業や深夜休日手当は適切に出してるんで、そこを十把一絡げに一括おいくら万円にしちゃってコスト管理してない企業とは違うのでやっぱ損してる。あなたの携帯も定額制は使ったもん勝ちでしょ?定額制って必ずしも良い訳じゃないのよ。)


インスパイア元:
ユーザーニーズを軽視したCMSは、Web制作者には受け入れがたい: 世界中の1%の人々へ


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