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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
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December 31, 2012

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昨日WebSig24/7のメンバーで忘年会があり、新宿の中華料理屋に行ったら、隣のグループがなんとTwitterで出会った知り合いが集まっているグループでした。2007年、2008年には「Twitter忘年会」という今では考えられない名前のアンオフィシャルなイベントがありました。大きいイベントの良い所は、それを理由に関東以外からも人が集まってくれるところで、沢山の人と挨拶させていただいた記憶があります。

そういえばこの頃は僕のことを知ってくれている人が、凄く増えた時期だなぁと改めて思ったんですが、最近、Facebook時代になってそういう機会って減ったなぁと思いました。FacebookはFacebookの良さというのがありますが、TwitterはTwitterの良さがあったよなぁと思います。

Twitterが流行り始めた頃のことを思い出してみると、mixiがあって、blogがあって、それらはあまり繋がっていなくて、blogベースのコミュニティを目指したnowaやvoxなんかがありました。

サービスが世代交代する時に必ずあるのが、2種類のパターンで、

・既存サービスの進化の延長線
・既存サービスの特定部位を切り取ってみたら新しい価値を産む

があって、nowaやvoxは前者だっただろうし、Twitterはミニブログというジャンルで後者ということになりました。この勝負で勝ったのは、ブログ領域を140文字というミニマムなところまで圧縮したTwitter。かくしてmixi日記に集っていたマイミク向けだけの情報が、Twitterに露出することに成功しました。

Twitterの良い所はオープンなコミュニティだということです。文字数は短く、特定の人のツイートで画面が埋もれまくることはありません。140文字もモバイルファーストだったと言えるでしょう。

そこでは、感情の吹き溜まりと、大量のURLリンクのコピペが流れます。多くの人の知見がグローバルインターネットに流通した楽しい時代でもありました。

その後、LINEが出てくるわけですが、LINEにせよFacebookにせよ、どこかpost twitter的な要素は存在しています。

「バカ発見器」と呼ばれたTwitterの問題のいくつかに、ユーザーがオープン、クローズドを意識することなく、「うっかり発言」をネットに晒してしまうことです。そのような情報がLINEの友達だけの環境の中に戻っていくことで、彼らの安全は守られます。

TwitterはTwitterとして存在し続けていますが、それまでTwitterで流れてたものが、別のところに流れだし、適材適所に最適化されていったのが2012年の流れだったように思えます。

LINEもまた、スマートフォンのSMS等の完成度が最悪な状況をうまく切り取ったサービスだったと言えるでしょう。携帯電話のSMSやi-modeメールというのは、ユーザーインターフェースがとてもよくできていたサービスでしたが、スマホ化してこれらのアドバンテージは全て消え去り、LINEは、その間隙をうまくついたわけです。もともとカカオトークが韓国にあったとはいえ、その知見をベースにうまく日本に導入したところは素晴らしいと思います。

これも既存のプラットフォームの特定部位を切り取ってみたら、ものすごく新しい価値を生んだ最強の成功例ということになるでしょう。

おそらくこれから起きることのいくつかにも、この法則は当てはまると思います。あれだけ盤石だったi-modeメール(と、そのエコシステム)がLINEまたはFacebookに置き換えられつつある今を見ていると、座組の前提条件が狂ってしまったものは、うかうかしていると代替サービスに置き換えられる可能性が高いです。

2013年に起こりうること、起こって欲しいことは、既存勢力からのスマホ&タブレットファースト化の流れだと思っています。日本ではモバイルファーストではなくスマホ&タブレットファーストです。

既存のブランドが長く確立していたとしても、ユーザーにとってスマートフォンやタブレットでのハマリが良いサービスに移り変わっていくという流れです。もしかしたらソーシャルゲームプラットフォームもそうなのかもしれませんね。

と言っても、何がどうなるか、なんてのは全く予想もつかないわけですが、一つだけ、これは来年か再来年ぐらいにあっても良いんじゃないかと思うのは、ポストFacebookとして「新しい出会い」を作れるサービスだと思っています。出会いと言っても男女の出会い系とは違います。

クローズドとはいえ、Facebookを通じてネットコミュニケーションに慣れてきた人たちが、自分の友達関係の範囲を超えた関係性構築を楽しめるようになると思います。どんな形かは全く想像はつきませんが、そんなのもあっても良いと思います。

基本的にインターネットのサービスのアイディアは、さんざん出尽くしていて、何かしらが何かに似ているというのは免れないと思います。全く誰も見たことがないサービスというのは、ほぼ存在しない中で、時代性だったりタイミングだったり、時代背景や前のサービスの文脈が大きく影響するのは致し方ないと思っています。今存在している変化は、主流となるUIと通信環境の変化、ネットにつなぐことが可能なユーザー数の増加ということでしょう。そういった中で、提案すべき今の流れは、よりシンプルに、より簡単に、そしてより大胆に、ということになるでしょうか。

そんなところを意識しつつ、2013年も楽しくやっていきたいものですね。

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