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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
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January 17, 2013

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本日、「利用規約ナイト vol.2」というイベントをやってきました。「利用規約ナイト」は、ネット系スタートアップの人たちが悩む利用規約について勉強するイベントです。

前回は2012年の3月開催で30人程で開催し、今回は、リスク管理全般を視野に入れた利用規約という位置づけで、80人の方々に参加いただいたイベントになりました。

利用規約ナイト vol.2

ハッシュタグ「#riyoukiyaku」のツイート

本エントリーは利用規約ナイトの内容ではなく、IT系イベントをやってみたい、という方向けに書きたいと思って書いています。

WebSig24/7のモデレーターに何年も前から参加していて思うこととして、イベント開催者のリスクと恐怖、そして面倒くささというのは、大体以下の3つに集約されるのではないかと思います。

1.企画したイベントに定員まで参加してくれるか?!
2.当日の不参加リスク(つまり採算割れ問題)
3.スタッフィングの手間(話を聞けないボランティアの人問題)

というあたりに出てくるのではないかと思います。

この中で一番の問題は、「2.当日の不参加リスク(採算割れ問題)」ではないでしょうか?!

以前のWebSig24/7のイベントは、参加者は当日の支払いで、有料の貸し会議室を使い、懇親会も居酒屋などを予約して実施していました。当然、部屋の規模や居酒屋の予約人数は予めfixしておく必要があります。

当日、お釣りも用意しなくてはならないので、小銭を用意したりもしていましたし、支払いで受付が混むという問題もあります。しかし、最大の問題点は、当日の不参加分を予め見込んでコスト設計をする必要があるという部分です。

うまくやらないと採算割れするので、もし個人でイベントをやるなら、最悪、赤字でも楽しければいいや!と太っ腹にならないと、やる気にはなれません。

不参加率は、WebSigで15%ぐらいで見込んでたんじゃないかと思いますが、もっと不参加率が高いイベントもあると思います。聞くところによると、最悪40%というケースもあるとか。

今は会場を無償で貸してくれる場所も増えたので、そこから発生するリスクはかなり減っています。

利用規約ナイトの初回は、西麻布のNOMAD NEW'S BASEをお借りしました。実は、NEW'S BASEが出来る前は、一瞬だけ、モバツイをやってた頃の想創社オフィスでもあった場所です。

NEW'S BASEのいいところは、

1.会場が20人〜30人規模で会場は無償。人が集まるかな?!的な、まずはやってみよう的な個性的、野心的なイベント開催に最適。
2.受付をNEW'S BASEの人がやってくれる。(話を聞けないスタッフを集めなくて良いのは、相当大きい)
3.懇親会用にケータリングをセットでお願いできる。ケータリングなのに、準備片付けを全部お願いできる。

かかるコストはケータリングの部分だけなので、リーズナブルにイベントを開催できます。

特に受付などのスタッフを準備しなくて良いので、勉強したい人達が自分たちのために人を集めて勉強会を開き、かつ完成度の高いイベントとして、オールインワンで実現できるところが肝です。
なお、西麻布は渋谷からバスで10分ちょいです。

そして、今回の会場はミクシィさんをお借りしました。ミクシィさんのいいところは、

1.会場が80人〜100人規模の会場を無償でお借りできるので中規模イベントに最適。
2.懇親会会場が広い!なお、ケータリングは、六本木breaqからということで、運営であるNOMADさんに前回の同様お願いしました。(出張でやってくれる)
3.渋谷駅から数分の立地の良さ

です。その代わり、場所が広い分、受付スタッフを準備しなくてはいけませんし、片付け等も多少手間がかかります。

ですので、野心的なイベントをやる場合の話ですが、リーンスタートアップ的にNEW'S BASEでイベントの実験をしてみて、皆さんの反応を見てから、その実績を持って、より拡大版のイベントをmixiさんにお願いしにいくのは良いのではないかと思います。他にも、voyage groupさんが60人規模と聞いていますが、いずれによせ成功したネット企業が大きな部屋を貸してくれるのが、昔と違っていいところです。ホントに。


そして、今回は申し込み管理にイベントレジストを使わせていただきました。イベレジに限らず、イベント申し込みに特化したWebサービスが増えたのはすごく助かります。

イベントレジストは、無償でのイベントの参加申し込み機能の利用と、有料前払いの受付が可能です。かかる費用は、オンラインでの有料決済に対して手数料8%かかります。

イベント申し込みサイトを比較されてまとめていた方がいらっしゃったので、そこのページを見ながら検討した結果、イベレジさんにしたんですが、理由としては、

1.前払い機能があって、かつ、返金機能があること。
2.キャンセル時を含め、手数料がわかりやすかった。

の2点が決め手でした。(他にも理由があった気がします)

返金機能は絶対に必要です。ただし、のべつまくなし返金を受け付けるというのは、難しい話なので、キャンセルポリシーを設定して、N日前までは返金可能で、直近はごめんなさいしてもらいました。コストが確定するギリギリまでは受け付けたつもりです。この部分に関するケアは運営として必要だと思います。


WebSigでの経験から、有料イベントの当日不参加率を、仮に15%とみなすと、支払いを当日払いにすると全体収入の15%が減る幅ということになるわけですから、その分をコストに回すとそのまま赤字リスクになるので、マージンとして見ておかないといけません。

それは単純に15%の望まない利益が出る可能性という話でしかないのと、懇親会の料理の質や量に影響が出ます。

リーズナブルな価格に設定したイベントであればあるほど、「顧客満足度」vs「赤字リスク」に直結してしまいます。

当日、雨が降ったりして面倒くさいから行くやーめた、という部分もリスクとして引き受けるというのは、非営利のイベントには厳しいものがあります。

それと比較するとイベレジさんの例で言うと、前受けの手数料8%を支払っても、当日の不参加率を勘案すると、実は一番、主催者側の確実性と、顧客満足度とが両立できる手段なのではないかと思ったわけです。

むろんNOMADさんにもケータリングの最終人数を伝えなくてはいけない期間を確認して、そこと合わせているので、もろもろのサプライチェーンがセットになって実現しています。いずれにせよ後払いでは、こういう手は使えません。

(更に言うと、多分、法人か、直接、お付き合いがあって信用がある人に限られると思うけど、NOMADさんが請求書払いなのは助かりました。イベレジさんの入金がイベントの後なので資金繰りがね。)


ということで、参加費用を前払いにすることで、会場に来てくれた人に対してのおもてなしを最大化できますし、リスク分を参加費用に乗せなくて良いとも考えられるため、当日残念ながら来れなかった人の負担も最小限にできると思います。

トータルとして、ユーザーファーストの考え方に沿っているのではないかと思います。

それとイベント申し込み前は、事前決済が申し込みを躊躇する要因になるのではないか?!と、若干恐れていましたが、蓋を開けてみれば、定員が埋まるまでに24時間かからなかったわけですから、そこはイベントの企画でカバーできる内容だと判断することができます。


あと、イベレジさんでいいなーと思ったのは、今回、申し込み時に発行されたQRコードを受付用のスマホアプリで読み込み、また、QRコードを忘れた人には別途PCで来場管理をちゃんと行ったのですが、この数値がスマートフォンのアプリでわかるので、イベント会場内の司会者が、スマホでいつでもどこでも来場者の人数を確認できることです。

これによってイベント開始直前に、定時に始めていいのか、もう少し待つべきなのかを数字で判断できます。さらにLINEやFacebook Messageで受付の人と連絡を取れば、状況確認ができるので、トランシーバーみたいなのがなくても、どうにかなるもんだなぁとイマドキの進化した状況を噛み締めていた一日でした。

と、長々と書いてしまいましたが、まとめると、

1.会場を無償で貸してくれる場所がある
2.懇親会のケータリング準備をもろもろ面倒見てもらえる
3.イベント申し込みサービスと、C2Cの前払い手段が出来た!

というのをうまく組み合わせることで、小規模中規模のイベントの開催は相当楽になったと思われます。あとはイベントの企画次第!

今後、ネット系やMakers系イベントやハッカソンなど尖ったイベントをやってみたいなぁと思う人に参考になれば幸いです。あと余談ですが、今後の利用規約ナイトをやるなら、きっとネット系企業でMakersやりたい人向けの製造物責任とか、そんな感じになるのかなーなんて、懇親会で話をしておりました。

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