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■お知らせ
モバツイッターが、Open Web AwardsのBest Mobile Based Twtter Appを受賞しました!

October 17, 2009

予告しとく。twitterではこれから多くの人が心の血を流す。

自分のネットワーク経験の上では、今のtwitterは、昔やっていたパソコン通信を思い出しています。

パソコン通信は、今のWebのように世界中にWebサイトがあって、ドメイン一つで接続する先を変えるのではなく、一つのサーバ(ホスト)に電話をかけてみんながアクセスしてくるシステムです。

今に例えると、twitterやmixiと言った一つのドメインにしかアクセスしない世界と言える。もちろんいろんな接続先(電話番号)があって、沢山のホストを回る人はいるのだけど、一つのホストにしかアクセスしない人も沢山いました。

その代表例が、今のISPのニフティの前進であるNifty Serveです。Niftyという入り口があって、その中に掲示板などがあって、沢山の人がniftyの下にぶらさがるというものでした。

これら昔のパソコン通信と、その後の「インターネット掲示板やメーリングリスト、2ちゃんねる、ブログ」にいたるまでのインターネットシステムとの大きな違いは、

「自分たちの場や既得権を守るための闘争が圧倒的に減った」

パソコン通信の掲示板は、一つのサイトの中に沢山の人が集まるわけですから、情報は整理整頓されます。故に、数に制約が生まれ、そこにいる人や管理する人が既得権化していく問題がありました。

例えばニフティにはコミュニティを管理するシスオペという存在がいました。彼らはニフティからお金をもらって管理をしていたとも聞きます。もはやそんなところで話題の流動化が生まれるはずもなく、一つの話題のスレッドを占有するパソコン通信では、基本的にシスオペや常連の趣味趣向に価値観が収れんされていくという問題がありました。

それに対してWebの場合…軋轢の代表例と言えば、2ちゃんねるだと思いますが、2ちゃんねるが優れていたのは、スレッド式掲示板なのでスレッドを変えれば意見のあわない人たち通しで住み分けができるし、スレ自体も1000個のログで止まってしまうため、強制的に話の流れを断ち切る仕組みができている。

しかも匿名なので、個の性格に紐尽く派閥闘争が起きにくいし、そこで巻き込まれた人もリセットもしやすい。(実名云々はコミュニティにおいては強者の戦略なので。)

2ちゃんねるはその圧倒的なアクセス数もあいまって人材や話題の流動化が最大の魅力と言えます。

何より「ネタにマジレスカコワルイ」という空気感で、オトナのような振る舞いをすることが是とされている。

荒れることも多々あるが、2ちゃんねるという場所を卑下することで許されたりと、場を守るような闘争というのはあまり存在しなかった、と僕の観測範囲でしかないが思っている。

blogにおいては、ドメインで区切られているし、パーマリンクが一つのスレッドになっていて、パーマリンクが変わるだけで、多数の人がその話題から脱落するので、これまたリセットがしやすい。

ところが、twitterはパーマリンクの単位が短いつぶやきで、さらにタイムラインに並ぶことで一つの空気感を作る仕組みになっている。

さらに、ハッシュタグという、これまた緩い検索キーワードで、沢山のつぶやきが串刺しで検索できるようになったことで、ハッシュタグというメタキーワードの取り合い、のようなことが起きている状況だ。

ハッシュタグというのは現在はただの文字列でしかないので、重複して複数の話題に同じハッシュタグをつけることは容易にできてしまう。

ハッシュタグで検索されたログは、ツイッターという断絶されたつぶやきを、一つのスレッドにまとめるというような利用法で、あたかも2ちゃんねるのスレの単位を形成する存在と見ている人も増えている。

ここで問題が起きるわけだ。

2ちゃんねるは「スレを変えればリセットができる」のに、ハッシュタグが万が一、複数人の意志の中で競合してしまうと、

「一つの名前のスレに複数の話題が入り込んでくる」

となって、これが人々の感情に混乱を招く。

「パーソナルゾーンの浸食」「俺たちのスレの乗っ取りか!」・・・将来的には「ショバ代払えやゴルア!」まで行くかもしれない。


twitterの創業者 Biz Stone氏のインタビューでにあるとおり、twitterは、世界を集約するシステムになっている。

「Twitterは技術ではなく、人間性の勝利」--Twitter共同創業者Biz Stone氏来日

 モバイルの可能性に期待してください。シンプルさ、利便性を考えました。Twitterを使って人と人のエンゲージメントをより強固なものにし、世界をもっと狭いものにしましょう。そしてそのコネクションを通じて、より良い世界にしていきましょう。

 Twitterはあくまでも、技術の勝利ではなく、人間性の勝利なのです。


世界が狭くなるが故に、軋轢が起きる。


先日話題に上っていた、さかなくんのインタビューにこんなくだりがある。

広い海へ出てみよう

 広い海の中ならこんなことはないのに、小さな世界に閉じこめると、なぜかいじめが始まるのです。同じ場所にすみ、同じエサを食べる、同じ種類同士です。

広い海=インターネット、小さな世界=twitter、とあてはめて考えてみる。

…権力闘争、既得権の取り合い、生存権の主張。いじめの論理もそんなところにあるのかもしれない。

ある場所で、大きなマンションができて人口が増えた結果、小学校が二つに分かれてしまって、そしたらマンションに住んでる子供達が全員いじめられたという話を聞いたことがある。

まさに既得権を浸食されたことによる感情の軋轢が原因と言えよう。

ー・ー

分散と集約は順繰りに起きる。

パソコン通信という集約の時代から、Webという分散という流れを経て、twitterやtumblrという分散型システムを踏み台にした集約に向かった。集約は集約の中でそれなりの分散は起きるが、果たして今後、パソコン通信からWebに変わったような真の分散は起きるのだろうか。

分散型のWebの問題は、アテンションを得るものと得られぬものとの格差が如実に出ることである。コミュニティとしてはあまり安定したものではないので、原則的に人は「群れる動物」のハズだから集約が安定した方向だと思う。

また、パソコン通信からWebサイトの流れは、ある種のインターネットという奇跡の時代に生まれた副産物であって、こういう機会が早々出てくるハズはないので、そんなに、この集約の流れは止まらないのだろうかと思っている。

とはいえ、宗教や価値観、持つものと持たざるもの、などの複数の人同士の持つ「水面の高低差」に起因する問題は今後も多々起きるだろう。

僕はネチケットという既得権者の論理は嫌いなのだが、嫌いは嫌いの中でも、もちろん学ぶべきものはある。

とても簡単に言うと、「世の中にはいろんな人がいて」、「人は感情で動く」わけなのだから、「既得権者の感情を踏みにじるようなことをするとあんまり良いことが起きない」ということである。

とりわけ大企業のような短時間で注目を浴びるケースは、その流れに乗る加速車線の距離も相対的に短い。

その中で、周りの速度に合わせるには、それ相応のリテラシーや経験が求められるだろう。

公園デビューってのもこんなものなのかな。

ー・ー

でも、多分、僕がモバツイッターを作った理由って、偶然じゃないとなんとなく思った。

要はパソコン通信のころのネットが好きだったんだよね。こういう軋轢も全部含めて。今思えば、似ている空気を感じ取ったのかもしれない。

だから、他のつぶやきサービスが出てきても、原則的にアテンションを分散させることが、一番意味のない行為だと思っているので、他のサービスには対応させなかった。

今でもtwitter以外のつぶやきサービスは全部消滅しろと本気で思っている。それをやることは、インターネットユーザーにとって本質的ではないと思っている。断絶が起きることはユーザー利益に反する。

ただ、もうちょっと時間が経つと、twitterで戦争が起きるかもしれない。
戦争が起きた結果、複数のネットワークに分散していくこともあるだろう。

でもそれは正しい進化だ。

作り手の野心で生まれたものではなく、twitterという生態系の細胞分裂。


# 昨日誰かのつぶやきを見て思ったが、確かに、昔と今とが明確に違うのは、「ネットがビジネスで利用される」ということだな。「僕等の遊び場に来るな」みたいな論理で企業活動に警戒して過剰反応も起きたりね。そこら辺の心理も含めての加速車線の準備と言えよう。

#追記:現在問題となっているのはハッシュタグだけ。twitterが標準で持つフォローシステムによる購読管理は実にうまく機能しているのに、人間の欲望はそれでは物足りなくてハッシュタグというグローバルタグを提案し、公式機能として導入させようとしている。そして企業が注目しているのはこのグローバルタグによる情報流通およびまとめだし、twitterは検索を重視している。

今、問題になったのは、このグローバルタグによる領土侵犯であり、そこで起きた軋轢の結果起きる、ハッシュタグログという大地が荒廃してしまうことだ。

参考:twitter のハッシュタグ衝突問題とサイバーカスケードの制御可能性

もともとあったルールを広げるのも人間だし、一つのメリットのために、全体を混沌とさせていくのも人間のやること。

昔から位置情報には「L:」つけましょう、とか、ハッシュタグだとかこの手のメタ情報の拡張はアメリカからやってくるのだが、実にうまくやるなぁと思っている。今後もtwitterというシンプルなテキストの上に、さまざまなメタ言語が提案され、クライアントツールの助けを借りて言語が拡張されていくのだろう。さながら2000年頃に見ていたXMLブームのようなイメージも描いている。

#

(追記2以下駄文、昨日のつぶやきまとめ。改行なし)

あ、僕は上でも書いてるとおり現象が起きること自体には肯定的ですよ。自分のTLでは見たことがないようなひどい言葉遣いの書き込みがあって、うわー了見狭いなぁとか、そうそう、こういう自己利益に対する領空侵犯に対して、こんな怒り方してる人こそ、昔ながらのネットワーカー(オタクとも言います)だよなぁ、とか思って、血が騒ぐというか、懐かし思ったりしてるのですが、大きい台風で電車が障害が起きたときに、駅員に怒ってるオッサンとかいるワケじゃないですか。それってインフラ全体の不幸なわけですが、電車に乗って目的地に到達できるべきというサービスを既得権として主張してしまって、それが達成できないことに対して小競り合いが起きているわけです。なんで怒ったかというと、要は、その人が抱いている恐怖や不安に対して、解決に向けての情報が足りないなどの対応の問題だと思うのですが、とはいえ駅員だってまぁ頑張ってるわけです。つまり、何が言いたいかと言うと、そういうことは政策や枠組みにひずみある場合、社会全体では一定の割合で、必ず起こりうることなのです。これはサービス運営論でもあります。で、現象全体としては、こんな混沌がシリアライズされて経験するってのは、リアルではなかなか経験できませんからね。こういうことが起きた時に、やれ規制しなきゃいけないとか、もっと、ちゃんとあるべき、とか、ブランドが毀損されるんじゃないか?とか、思ってたらネットはできません。多様な人がいる以上、問題は問題が起きた後の対処方法にあると思うので。それがソーシャルメディアを生かす秘訣だと思います。大事なのは、「周りの人は、何も言いませんが、ちゃんと適切な形で判断してますよ」というあたり。KPIはネガティブ書き込みではなく、それ以外の成果に影響があったかだけで判断すれば良い。別にネガティブ書き込みで埋め尽くされることだけで事の成否が判断されるものではありません。ただもちろんそこだをあげつらえて聞かれたら「もっとうまくやれると良いですね」としか言えないわけですが。実際はそんな単純な話じゃないです。ちなみに先の電車の件ですが、2ちゃんねるの首都圏交通情報やツイッターでのクチコミ、携帯電話やiPhoneの経路情報を活用している人は駅員に怒る必要もなく自分で適切な情報を得て方法を判断しているわけで、全体としては、ITバンザイ!という話なわけです。だから素敵なんじゃないですか!


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