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June 06, 2008

以下の携帯でおこなうeラーニングのASPサービスを運営されている学生ベンチャーのモバキッズという会社の社長さんからメールをいただきました。

モバイルeラーニング構築ツール"モバ勉"

僕が以前、e-learning嫌いというのを書いたのかきっかけでいただいたのか、以下のとても素敵なことが書いてありました。
(許可を得て引用しています)

実は大学生メンバーだけで運営している学生企業なのですが、日本発で、携帯で勉強するカルチャーを本気で作りたいと思っております。 藤川様がblogでe-learningについてボトムアップ型のアプローチ、と言及されていましが、それを軽快に行う一つのツールとして、塾などはもちろん、教育を行うさまざまな機関に広めていければと思っております。


ざっとWebサイトに紹介されている機能を見て、お試し版から英単語の教材をやってみると、Flash Liteによるインターフェースで余計な通信が発生しないのと、数字キーを押すだけでサクサク進めるので軽快に問題を解くことができました。

この辺、PCでiKnowの問題を解いていくような軽快感を携帯で実現できているのが良いですね。

その他、機能的にはお知らせとかランキングとか成績管理とか、メンターがメール送信をする機能など、一通りの機能が揃っているようです。

SCORM対応などの既存の教材を流用する機能は多分なくて、このサービス上で登録していく流れ。従来のe-learningシステムと比べるとシンプルが故に、運用は比較的楽でしょう。

ー・ー

で、さらに思ったことですが、せっかく携帯でやるわけだから、もっと携帯を生かした何かを用意したらいいんじゃないかなと。

例えばタイマーをかけておけば朝、昼、夜に自動的にメールで問題が送られる機能を提供するとか。

人間の記憶って9時間で忘れるんでしたっけ?じゃぁ9時間毎に問題を送り続ければ忘れないですよね。幸いにも進捗度に合わせて適切な問題を抽出する機能があるそうですので、そういう機能は簡単に作れそうな気がします。

また、それこそ一斉に生徒に送って、一番最初に満点を出した人が勝ち、なんてのも面白いかも。ここで競うのは点数じゃなくて、あくまでも「スピード」。


でも、そういうのって運用が大変だから先生はやりたくなかったりするわけです。じゃぁ、そこでプラスアルファで何を提案できるか?

せっかく学生ベンチャーだそうですから学生バイトを集めてくるのはやりやすいだろうから、運用サービス代行が提供できれば、このプラットフォームを使ってビジネスを広げることができますね。

携帯の良さって、暇な時や駅やトイレの時間など、数分の隙間の時間に入り込むことができることだと思うんですね。

塾の授業の後、家に帰った頃に、ちょうどメールが送られてきて、その日の授業の復習ができます、とか。学校の休み時間や授業が終わった後にメールで送ります、とか。

そういうのが先生の手間をかけることなく手助けをすることができたら、例えば塾というサービスレベルそのものを向上させるお手伝いができると思います。

そうしたら、「あったら良いよね」から「なくてはならないもの」にレベルアップさせることができますね。

勉強するのに必須な携帯サイト、という評価を得たら勝ちでしょうね。

今の学習塾も生徒が少ないから差別化の時代でしょうから、そういう危機意識があるところと組めたら面白そうな気がしています。

ー・ー

僕が既存のe-learningの有用性に疑問を持つのは、その意志がトップダウンのものであるが故に目的が省力化だったりするところが嫌なんです。人間の教育活動は、コンピューターがモノを覚えるプロセスに比べると圧倒的に効率が悪いです。人間は、すぐ忘れますしね。

だから、e-learningシステムが教育プロセスの省力化システムであれば効果の面で疑問を持っています。

確かに大企業の人事教育担当で全国回ってる人の手間が楽になるのはわかるのですが、人の顔を見ないで問題を解くだけで頭に入るか?!というとかなり難しいと思います。

少なくとも人は人の顔を見て、人の声を通じて記憶に入るし真剣になると思うのです。

今回のシステムがe-learningのASPであれば、塾や学校という人と人との繋がりを手助けし、リアルな教育プロセスの効果を最大化するためのサービスである方が良いと思うんですね。

モバイルが「今すぐできる」「いつでもできる」というリアルに則したデバイスであるというメリットを生かすと、そういうところに入り込む余地が十分あると思ったりしました。

昨日、はてブでみかけた話で、学校の授業を最適化しようということで、パワポやインターネットを最大限に生かした学習をしましょうということが書いてあった。

発想の元が、社会人がやってるセミナーということで、学校と社会人セミナーの違いなんですが、社会人セミナーって、高橋メソッドあたりで言われていたことだと思いますが、みんな実はちゃんと見てないんですよ。

というのも社会人セミナーで求められるのは割と既に知ってる知識の再確認や、知らないことでもネットのポインターに軽くインデックスを貼っておけば良いぐらいのもので、あとはその場が有用だと思えればOKで、ゼロから知識を蓄える場である学校の授業に適用するにはスピードが速すぎる。

これも省力化ですね。書いた人は多分頭が良いんだろうなぁと思っただけに、そこは間違えて欲しくないなぁとはちょっと思った。

そうではなくて、ITを生かして、個々の思考速度、学習速度に合わせた真の最適化をしたら良いと思う。先生という人間ではカバーしきれないパーソナライズな領域をITが補填するってのかな。

「いつでもどこでも」でも「やらない」というプル型のe-learningではなく、「いつでもどこでもやる」というプッシュ型で。

教育そのものは、実は、やらせるものだと思います。

ただ、嫌々やらされるのと、その気になって、なんか気がついたらみんなと一緒に一歩前に出ていた、とは違うと思うんですね。そういう演出こそが大事なんじゃないかなぁ。こういうのは「おもてなし」と同じだと思います。


参考:
モバイルeラーニング構築ツール"モバ勉"

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