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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
著書〜100万人から教わったウェブサービスの極意―「モバツイ」開発1268日の知恵と視点 [Kindle版]
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December 10, 2007

けものみち道[書評系評論]
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多分、僕は、高速道路の渋滞を上り詰めていくタイプというよりは、高速道路を降りて周辺にある合理的な道を探すような、けものみち側だと思う。でも、そういう道がありうるんだということを知れたのがうれしい。

僕は昔から何かにコミットするオタク達の横にいる存在だった。

アニメが好きでもマンガを書くわけでも、コミケに行くわけでもなく、アセンブラのプログラミングするわけでもなく、研究のために頑張ってロボットを作るわけでもなく、彼らのコミット具合に対して嫉妬をしながら、何もできない自分にコンプレックスを感じながらあがいてきたところがある。

自分は、一つのことを極めるために高く険しい道を行くようなタイプではないが、そういう道がこの世界で存在感を出す唯一の方法なのかと思って苦悩していたところがある。

僕が買う本や、週末にやろうと思うことは、常に支離滅裂だ。

自分の中ではマイコンプログラミングや、OSのapiプログラミングなどの低レイヤーに対する憧れがずっとある。

大学の頃は、CPU基板を自分で半田付けして作ったりもしたが、ブートローダーあたりの肝心のプリミティブなソフトウエアをちゃんと理解してないと言うのもあって、秋月電子のページを開いて、ワンボードマイコンを見ては、動かすまでの手間がかなりかかることを想定し、ページを閉じている。

それを動かしたところで、今の自分に役に立つのか?と考えると、ただ動かすために何でそんなに苦労する必要があるのか?などを考えてしまう。LEDが点滅したら単純に楽しいじゃんという最初の知的好奇心を、それを動かして自分は何を得るの?というコンプレックスがつぶすと言った次第だ。躁鬱みたいなもん。

最近、OS自作入門という本を買った。また、突然、思い立ったようにWin32apiや、ObjectiveCのドキュメントを読み出すのは、すべて、この低レイヤー志向のコンプレックスがなせる技だ。

ただ、OS自作入門を買ったころには、さすがにヤバイと一旦、自分の考え方や強みをマインドマップを使って整理した。自分の強みはやっぱりWebの上位レイヤーの部分なので、こういうのは老後になったり、職を失って、やることがなくなったら趣味でやれば良いんじゃないかと思って、純粋に楽しめるようになるまでは見なくても良いや、と本棚にしまった。そのうち気が向くハズだと思っている。

しかし、この思考のループに落ちてくると、僕の週末は大変ブルーな週末となる。

こういうことを考えだすと、movatwitterで現実的にやらなきゃいけないこと、とか、Ruby on Railsの勉強はどうしたの?とか、Perlできるようにならなくちゃ!とか、他に、他に、他に自分がやらなきゃいけないと思ってることは何?とか、とにかく落ち着かないのだ。

この一年で、オライリーの本が本棚で目立つようになったのは、コンプレックスの裏返しだと思う。

でも、考えるだけ考えてどれも中途半端な自分がいる。

このサイクルに入ると、日曜日は夜中まで起きてWebを見たりして、月曜日遅刻して、そのまま一週間寝不足の日々が続く。非常によくないサイクル。

何故、中途半端なのか?と考えると、行動しなくちゃいけない、の基準がコンプレックスにあるからだと思う。こういう言語はできるようになりたい、とか、こういうことはできるようになりたい、とか、純粋に「自分のやりたいこと」と向き合えてなくて、周りを見ているからだと思う。

モバツイッターは、今の自分が考えても、何故、あんな集中力でやれたのだろうかと、びっくりするぐらい頑張ってやったような気がする。GPS対応、写真アップ機能、それぞれ一日もかかってない。

使ってくれてる人に、一分でも早く機能を修正したり追加して、あっと言わせたいみたいなのもあったが、何より自分が欲しいと思ったことが大きいと思う。

やりたいことが自分の野望にぴたりと一致したときは、ものすごい勢いで前に進めるような気がする。一段落したと思っている今では一画面増やすのも結構しんどい。


こういうムラのあるタイプは、高く険しい道を極めるのは苦手だ。

淡々と長く続けているのはblogぐらいなものか。多分、blogを書くのに必要な作業は、自分が好きなことなんだと思う。

ただ、これでメシを食えるとは思ってないので、自分の中でコアとなる何かが必要だ。
コアに対する付加価値として、今、blogを使ってやってることは道具にはなると思う。


ウェブ時代をゆく 」は、まだ途中までしか読んでない。分裂勘違い君劇場のfromdusktildawnさんが、twitter上でつぶやいているこの本についてのあれやこれやに影響されて買ったのが昨日だから。


まだ半分も読んでなくて、あとはパラパラ上澄みを追ってるけど、僕が志向すべきは、高速道路から降りていく「けものみち」の方なんだなと思った。

でも、僕に圧倒的に欠けているのは自信だ。

自分は、経験の中からエンジニアとしてのアイデンティティを持っている自信はある。だから、受動的に問題にぶち当たった時に、諦めないでなんとかしようとするとか、そういう自信やそうすべきというプライドは間違いなくある。

でも、けものみちを進んでいくために必要な能動的なスキルに必要な自信が欠けている。

東大やら慶應やらを出ているわけではないので学歴的な裏付けもない。更に言えば情報学科でもないので、エンジニアとしては、この世界はアウエイだ。しかも、冒頭に書いたとおり、それをフォローするために勉強する集中力もないと来ている。この世界基準では、ダメ人間ぽい。

やっぱり東大、慶應などを出ている人は余裕が違うと思うことがある。特にお金持ちの家で、かつまともに育った人は、雰囲気から醸し出す、人生に対する余裕が違う。高学歴な人は、それが決して根拠が無くても自信に満ちあふれている。やっぱり同世代でトップを走ってきたというのは少なからずあるだろうし、そもそも負けず嫌いなのかもしれないし、ポジティブなのかもしれない。

この年齢になって、まだ学歴コンプレックスかよ?というのは、まぁ自分でも思うわけだが、こういうのはなかなか捨てられないものだ。

…というより、ウェブの世界では、そういう高学歴な人が気持ち悪いぐらい目立つので、自分が気にしなくても、いくらでも目に入ってくるというもの。それこそ頑張る能力の裏付けとして、学歴が必要条件なのではないか?と思うこともたまにある。(現実的に、無関係ではないでしょう)

それに比べて僕にできることは、「それが仕事に必要だから」と、一社会人として頑張ることだけだ。社会人という鎧を着て演じること。そういうのなら頑張れる。やらなきゃいけないなら、前に進む自信はある。

海外に行けば、生きていくために必要だから、いくらでも頑張って英語を話そうと思うけど、日本にいたら決して英語を話すシーンを他人に見せたくないタイプ。

まぁそれ以前に客観的にコミュニケーション能力などに欠けていると思うところはあるんだけどね。だから、けものみちを志向したところで、できてないところ沢山ありすぎで、偉そうに、この道で行こう!だなんてことは言えないけどね。


しかし、この本を読む前から、自分は本当に何が好きなのか?しかも、その好きなことを武器に、何をどうしていったら社会の中で存在を認められるのか?というのはずっと考えている。

そんな前提条件の元、多分、本書で間違いなく参考になるはずと思っているキーワードがあって、「ロールモデル思考法」と、「好きなことをやりたいように続けていく枠組み」あたりである。価値観の置き方と、そこへのアプローチ方法、この2点は間違いなく参考になる。

もうちょっと読んでから書けという話だが、梅田さんの本ほど、読んでる途中で、そこから派生した違うことを考えてる時間の方が長くなる本はそうない。

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
梅田 望夫
筑摩書房 (2007/11/06)
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