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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
著書〜100万人から教わったウェブサービスの極意―「モバツイ」開発1268日の知恵と視点 [Kindle版]
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July 19, 2013

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信頼を感じた時に分泌されるホルモン「オキシトシン」というのがある。女性の分娩の時にも使われるこのホルモンは、本来は体内で分泌され、そのレベルがあがると気前の良い、思いやりのある対応をするようになるのだそうだ。

オキシトシンを外部から注入することもあるが、基本的には信頼を感じた時に分泌される。すなわち信頼を感じると、人は思いやりのある対応をするということが、ホルモンレベルのロジックで説明ができるらしい。

では、信頼というのはどういう時に感じるのか?!というのを考えていくことで、ビジネスにさえ活用できるのではないだろうか。

信頼で一番簡単に思いつくのは、家族や気の置けない友達とのやり取りであろう。これはイマドキのソーシャルネットワークやメッセンジャーが友達にフォーカスすることで成功したことからも説明できるだろう。

そして次のレベルで考えられるのが

・お店のおもてなしに満足した時
(ex.接客のよしあし)
・契約上の制約、会社での役割、役職。
(ex. プロに仕事をお願いした時)
・法律上の制約、世の中の常識に則ってる時
(ex.前の車は止まらないハズ。ウインカーをつけてるから曲がるハズ)
・同じ目標を目指している時(会社のチームとか)
・明らかに困っている時(震災の時に助け合う姿)

僕がこういった要素で注目してるのは、「相手も明らかに同じ行動を求めることが期待できる時」という状態に興味を持っている。つまりコンセンサスが取れていることが明確な時に安心感がもたらされるのではないだろうか。

例えばゴルフの接待を例にとる。ゴルフは18ホールをルールに則ってプレイするという信頼がある。よくゴルフが接待に使われるのは、この信頼の場を共有することで人と人とが近くなるからではないだろうか。2時間だったら2時間、お酒を入れずに会話をする機会としても役に立つ。

また、ある種の「悪い経験」を一緒にすると、共犯関係になってお互いの距離が短くなるということある。「悪い経験をこなす」という部分に共通の信頼が求められる。

それに対して日常において、人と人とがコミュニケーションをする時に、恐れを抱くとすると「失敗する不安」ではないだろうか。

自分がやりたいと思っていることが「相手も求めている」ことが明確になれば、そこにある種の信頼を醸しだし、少なくともチャレンジしやすくなるのではないだろうか。

僕は、人を誘うのが結構苦手だ。

例えば、facebookフレンドの誰かが「今日は暇だな、飲みたいな」と書いていたとする。じゃぁそこで誘っていいかというのは結構難しくて、

・そもそも、自分みたいな人が声をかけていいのだろうか。
(先方にとって会う価値はないかもしれない)
・誰か他の人の誘いを期待しているのではないだろうか。
・やっぱりごめんなさいって言われたら、なんか嫌だな

みたいなことを考えてしまって声をかけにくい。

相手が、全く分け隔てをしないタイプの人であったり、普段から距離が近くて、仲が良いと自分が思っていれば、そこで声をかけることはできるかもしれない。

もし暇だと言った人が、実は上のようなことは一切思っていなくて、本当に誰でも良い(fbフレンドなら誰でも良い)のが明確になっていれば、、この部分の微妙な距離感を埋めることができて、コミュニケーションを増やすことはできるのではないだろうか。

かたや、本当は特定の友達に会いたいだけなのに、同じような表現をする人にとっても。うまく自分の意思を表明できることは必要だろう。

これらのことがシステムが嫌らしくないカタチで埋められたら良いのではないか。

そんなことを考えているわけなのだが、そのゴールとなるものが冒頭の「信頼」をどうやって作るか?!ということになるのだろう。

たまたまた出会い系やテレクラの研究の論文を読んでいて、そこに書いてあったのが、出会い系サイトやテレクラという匿名的コミュニケーションにおける信頼というのは、「システムに対する信頼」なのだそうだ。つまり、リスクのある不特定多数の出会いという概念に対して、信頼の担保は、店員さんやその仲介システムがもたらす役割なのだと。

以前、友達に合コンの話を詳しく聞いたことがあるが、その友だちが言う合コンとは、ある種の「フォーマット」が存在するということだった。つまり合コンは、知らない男女が2時間の飲み会をするための「フォーマット」でしかなく、そこから一歩深い関係になるには、踏み込むための別の行動が必要なのだと。特にお互い合コン慣れしていればしている程、その場は「儀礼的」な行為になっているがために、何もしなければ一線を超えることはない、ということだった。すなわち合コンと言うフォーマットが、少なくとも、2時間の楽しみというものを作っているのだと。

これらは結構興味深いと思っていて、SNS全盛の時代においては、友達関係をベースにしたリアルグラフが主流になっているが、それは別にバーチャルグラフとして、不特定多数の出会いを、出会い系サイトとは全く別のカタチで作ることはできないだろうか。

その結果、金曜日の夜に用事がない人が、心の寂しさを低リスクで埋められるシステムではないかなと思っている。別に出会う必要はないし、性交渉やややこしい男女関係を構築するものではない。そこは個人の裁量で良いが、テレクラが破滅していった歴史として、売春の下地になってしまったことで、純粋に出会いを求める人たちが追い出されてしまったところにあるらしい。そこは、一定の障壁をもたらせて、そこまでの直接的なシステムにしてはいけない。(じゃないと、規制されるし)

そうでなくて何かの信頼をベースとして、暇で寂しい人達が、冒頭に書いたオキシトシンを分泌するような、緩い信頼をもたらせるような「何か」は作れないものだろうか。これが実現できれば、O2Oと呼ばれるものは、一歩先のレベルに進むことができるだろうと思っている。もしかしたらソーシャルコマースも解決できるのかもしれない。

一気に書いてしまって、支離滅裂のような文章になっているかもしれない。まぁ、それはそれで良い。最近考えていることをドバーッとアウトプットしてしまったのは、僕も今、金曜の夜に一人でいる寂しさから来ているに違いない。

(というか、今日は調子悪くて家に帰ってきて猫の恩返し見ていたら、段々、元気になってきて、何か寂しさを司るホルモンみたいなものが活発になってしまったんだろうね。ホントは、そういうホルモンをコントロールできたら、もっとみんな楽になれるのにね。)

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