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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
著書〜100万人から教わったウェブサービスの極意―「モバツイ」開発1268日の知恵と視点 [Kindle版]
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May 14, 2005

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昔お世話になって、Amazonにいらっしゃった土井英司氏が独立されて本を出されたとのこと。

成功読書術 ビジネスに生かす名著の読み方

まさしく人生に仕事に役立つ良書の紹介本である。まだ、奥さんが読んでいる最中なので中身はチェックしていないが、本屋の棚に埋もれてしまっている「歴史的名著」の良いところをわかりやすくまとめて紹介している本で、紹介されている本もプロの本であれば、選ぶ側もまさに本を売るプロが書いている文章で、読んで間違いなしだと思われます。

僕が説明するよりも詳しくは、上記のリンクから見てみてもらったほうがいいですね。

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この本の話をしていて、本題を思い出したのだが、本、とりわけ僕ら技術系の人間であれば主に技術の解説書をよく読んだりするわけだが、本という商品もなかなか面白いものだなと。

技術書というのは、大体2000円から5000円という価格レンジで売られることが多い。これは、おそらく技術本というニッチな本でビジネスをするために必要な価格体系なのであろう。

すると、書く記事の視点、内容から2つの視点からの制約が生まれる。

1.数千円もするのものなので、商品として、それ相応の厚みが必要である。
2.あまりページ数が多いと売れない、必然的に本に書ける情報量は決まってくる。

・・・つまり、どっちにしろページ数に制約があるということ。

次に、1ページあたりの情報量・・・うーん、情報量と言うより情報の密度といった物がパラメータとして重要になってくる。

まず、初心者向けの本は必然的に「わかりやすい説明」が求められる。つまり、初心者向けの本において1ページあたりの情報密度を高くしてはいけない。

それに対し、高度な技術本というのは、いわゆる「難しい文章」。簡潔な文体で、1ページあたりの情報密度を濃くして、大量かつ深い情報を提供する。読み手に知識のバックグラウンドを必要とする。

これは、1ページあたりの情報密度で、その本が伝えられる情報量というのはほぼ決まってくることをあらわしている。

同時に、決められたページ数の中で、ターゲットユーザーによって本の編集方針が決まってくるということだ。

そんなの当たり前じゃん!と思われるが、意外とこれができてない本が多い印象。

これ正確に言うと、正しくターゲッティングされた本は、正しい情報量の文章で構成されているハズであるということ。
ところが意外と、初心者向けと銘打っておきながら、「アレもコレも説明しようとしている本」が結構多い。

初心者向けの説明の情報密度で、「アレもコレも説明」しようとすると、必然的に伝えられる情報量は少なくなる。これは技術解説では致命的だ。大体、この手の本は、読んでも心に何も残らない。明らかにターゲットユーザーと、伝える情報量にギャップがあるから伝わらない。

こういう事態が起きる理由としては、僕なりの想像として、本は間違いなく「初心者向け」の方が売れるからではないかと想像する。つまり、あきらかに文章の質と、商品としてのターゲットがずれたまま作ってしまっているからではないかと。感覚的に、「オタっぽい人が書いた本?」とか思ったり。悪い人じゃないんだけどねぇ・・・という印象。

あわないなぁと思った本は読まない方が良い。高いお金を出しても、捨てる勇気を持つべきだ。D.A.ノーマンの本に書いてあることで、使いにくいモノに出会ったとき、人はまず自分が悪いと考える。しかし、そうではなくて、実際はモノがそもそも使いにくいものであることを考えるべきである・・・のようなことが書いてあるが、まさにその通り。

お金で本を買うというのは、お金で経験を買うということに他ならないのだから。経験が得られないのであれば、それに時間をかけることこそお金の無駄である。

同時に、自分が立っているステージによって読むべき本を変える必要がある。「全部入り」の本で満足するという考えは捨てたほうが良い。「全部入り」のリファレンス本で良い本もあるが、そういうのは大体、読み手の経験値が必要である。Javaのapiリファレンスとかもそうだけど。

技術本の良書の選択基準として重要なのは、初心者でも中級者でも、「今必要なものを得られて、かつ次のステップに進める本」なんだろうなと。

おそらく開発系だと今の売れ線はJavaの本、ちょっと前ならVBの本だと思うが、特に売れ線の本は、駄作も多いと考えるべき。

特に初心者本は、ちょっとプログラム打って、こんなことができます。「ふーん、以上!」みたいな、先に進めないJavaの体験本や、Javaの広い世界をアレコレ説明されても理解できないっしょというオタク本に出会うことがあるので要注意。

良書といえば、例えばJavaの初心者本で言えば、やはりマナ本でしょうかね。やさしいJava

ただ、わかりやすい半面、前への推進力は今一つなので、基本的な理解を得たら、独習Javaの演習問題で自分を鍛えたほうが良い。この本は、やや難しいと言われてるけど、筋肉いじめないと成長しないですよ。前へ進むためには、必ずしも自分に心地よい本を読むだけじゃないと思うし、演習問題を理解するために必要な情報はちゃんと載っていると思うし、Javaのapiリファレンスとお友達になる良いチャンスだと思う。

と、別にJava本を薦めるエントリーじゃないのですが。

ちなみに、定評あるオライリー本は、あくまで個人的に、ぶっちゃけ「あまりたいしたことないことを、さも難しそうに冗長に書いてあって、かつ分厚くて重くて、値段も高い」という印象があって、それこそターゲットと中身が一致してない印象があったりして、あまり好きではないのだがどうなんだろう。って言っても、ちゃんと買うんだけど。どうしても頑張って読まなきゃイケないってのが仕事感覚なんだよね。

もちろん、当たり外れの問題はあるから全部じゃないだろうし、アメリカンスタイルが僕の相性に合わないだけなのかもしれないわけなのだが。(お前の文章が偉そうだとか、なげぇとか、そういうツッコミはやめてね。・・・というか、冗長でスイマセン(__))

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