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December 19, 2003

何故か日本ではJavaScriptやHTMLの立場が低い印象がある。それは、「誰でも書ける当たり前の技術」という先入観があるから。よってビジネス的にもHTMLだけを取り扱うのは「価値の低いこと」と思ってしまう人がいる。頭の回転が速く、何をこなすにも器用な人ほど、そういう罠に陥りがちだ。

これは実は経験談である。以前、こういう発想をして、Flashやその他の特殊技術による武装をしないと不安に思う人に、今回のような話をしたことがある。

HTMLの立場が低いのはHTMLがあまりにも偉大だからだ。真実はHTMLを正しく(これは必ずしも文法的にではなく、コンテンツとして)書くのは本当は難しいし、とても大変である。でも勤勉かつ器用、努力を惜しまない人々の働きを見て、ついつい、これは簡単な技術で価値の低い労働なのだと思い込んでしまう人々が後を絶たない。(でも、機械化できるだろーという議論は別として。)

しかし、blogのようなCMSが、簡単にかつ正確に、そしてシンプルで小ぎれいなデザインで、HTMLを自動生成してくれるようになると、多くの人がHTMLで情報発信を始めだしたではないか。なんと忙しいハズのniftyの社長までblogを始めたりして、(ビジネス的社交辞令だったとしても)すごいことになっているわけだが、これはHTMLとWebの技術が偉大であったが、作るのは大変であるという、当たり前のことが解決されたからと言えよう。

日本人が日記サイトの文化を持っていて、日記のコンテンツアグリゲーション&コミュニケーションサイトが存在していたのに、何故、Weblogといったシステムがビジネス的にも仕様的にもアメリカが先だったのか?そんなことを強烈に考えさせてくれるのが、「あたりまえのアダムス」である。

この本は非常に読みやすい。一晩あれば読み終えられる。値段も1000円と安い。しかし、これを実践するのは難しい。simple is difficult.である。だからこそ一読の価値アリと言える。

ベンチャーが成功する方法として先進性は必要だが、ただ、それだけでは成功しないのは自明だろう。きっと普及するタイミングが最も重要、そして大手が参入してきたときに、ユーザーから支持されつづけられるような先行力を生かす技術がないといけない。この本が述べる「あたりまえ」は、先進性、タイミング、先行力というキーワードの間に必要な、「微妙なバランス」をとるためにも必要なんじゃないかな。

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