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藤川真一について


初代モバツイ開発者
想創社再創業 / KMD博士課程
著書〜100万人から教わったウェブサービスの極意―「モバツイ」開発1268日の知恵と視点 [Kindle版]
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March 16, 2011

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世の中、難しいなぁと思うこととして、一人一人が良かれと思った行動の総和が必ずしも良い方向に向かうとは限らない、ということ。

節電ブームで、さまざまな節電の指摘をする声が聞こえる。

小耳に挟んだエピソードとして「節電のためにWebページの色を黒にしてもらえませんか?」という要望があったようです。

確かにブラウン管モニタならば、白色は色の三原色のスイッチがOnなので、そのスイッチを無駄にOnにしないという意味で、アリなのかもしれない。

しかし、液晶においては、バックライトといいう明かりが煌々とついたLEDや蛍光灯があって、その光を遮る動作をさせた場合が黒、そのままスルーすると白となるそうで、白の方が省電力になるようです。・・・というか、バックライトがついてるので色は関係なくて、せいぜいバックライトの輝度を落とすか、そもそも画面をつけないか、ということになりそうです。

しかし、そのような事象が「直観的」であるならば、もしかしたらユーザーニーズ、マーケティングと言う観点では、色を本当に黒にした方が世間的なウケが良いのかもしれない。

そこに本質はなくとも、それが節電だと思われるなら、それもまた一つの真実なのかもしれない。

本人の指摘事項が必ずしも真実ではなかったとしても、そこにはそれによかれと思った気持ちがあったことは間違いない。

しかし、これをそのまま受けれていいかというのは難しい話で、正しい知識や反論を得ないままになってしまうというのは、世の中に良い結果をもたらさない。

ある種の都合主義で動いてしまう結果、そんなちょっとした連鎖で、節電不況、不謹慎不況が実際に起きかねない状況と言えます。

しかし、このような本質とは外れた空気を逆手に取った製品や商売というのは、この世に山のようにあるような気がします。エコ家電やエコカーなどもある種のエコ心理と消費欲をうまくミックスさせた考え方なのかもしれません。

-・-

これを書くのは、それこそ不謹慎かもしれませんが、原発を安全に止めるのに放射性物質の放出を伴った危機管理対策を実行していました。東京電力ではなく、政府が主導となることで実現することができる施策だったのでしょうか。この行為は理屈では理解できます。最悪のケースとして、元々想定されていた対応策だったのでしょう。

しかし、その事は原発建設時の住民には話をしていたのでしょうか?

誰かは知っていたことでしょう。だからこそ漏れる放射性物質の量を計測して、避難区域を設定しているわけですから。

ただ、想定外の事態が起きたという結果の元で語るのと、そんなことは万に一つだと思ってる時に見える光景は驚くほど違うものです。

とはいえ、増大するエネルギー需要と、この国の繁栄のためには原子力発電しかないという考え方もあり、それを推進した人々は、また、ある種の正義の元で動いていたんだと思います。悪意を持って原発を作った人は誰もいないと思います。

ただ、今の状況を見ていると、まるで暴走してしまったエヴァンゲリオンを見ているようで、人のつくりし怪物であったという感はどうしても否めません。


アニメ映画の「パトレイバー2」の中にある後藤隊長のセリフに、『自分たちの持ち場で何かしなきゃ、何かしよう。そういう考えが事態をここまで悪化させたと思わない?』というのがありました。

そういえばバブルの現象にせよデフレにせよ、誰かが良かれと思ってやった行動の蓄積でしたね。だから、止められない。そこには相応の正義があるから。利己的ではない何かがそこにあります。

-・-

今でも多くの人の中で、自分の持っている材料の中で何かをしなきゃ、と一生懸命考えています。

自分の身の回りで言うならば、例えばインターネットありき、twitterありきで動いていることに意味があるのだろうか?と思うこともあります。例えば、twitterに流れてくる安否情報。

この情報は、どこかを通じて現場に降りているのだろうか?と考えます。

twitterは情報のアウトプットが簡単な分、流れてしまうのも早いです。誰かがどこかでキャッチアップされなければ、ただクラウドの中をぐるぐる回って、終わってしまいます。一つのつぶやきの有効期間は数分。それがRT拡散することで多くの目に止まることは理屈上間違いないです。しかし、それは現地の人たちに伝わるのでしょうか?

もしかしたら「次の誰もいない誰か」に拡散しただけで終わってしまってるんじゃないか、そんなことも考えてしまうのですが、希有に終わってほしいことです。


こういうのはすべて、誰かが、その時の立場で「良かれと思った」ことで構成されています。

しかし、その総和がすべてハッピーをもたらすかというと、残念ながら、その限りではないようです。

今後、経済という目線では見たときには、戦後、これまで経験したことのない事態が起きることでしょう。その中に、大量の企業の倒産ということが考えられます。

その理由の一つに、きっと人々が良かれと思った、「節電」と「不謹慎」がキーワードになってきそうな予感がしています。

バブル景気が止められなかったように、自粛のスパイラルもまたあるのでしょうか。冒頭に書いた「良かれと思った」でも、「的外れ」なことを考える人が、仮に100万人いたら正義になってしまうかもしれません。

とりわけ危機回避的な判断を促す状況の場合は、企業は真実ではなくとも危機回避をすることの方が正義であることがままあります。個々の対応としては、ちょっとした「良かれと思ったこと」なんですが、その蓄積、連鎖が大きな間違いを作り出す、ということは想像に難くありません。

その先にある世界は何を待ち構えているのだろう。
先の見えない日々になってしまいました。

そんなことが稀有に思えるように、多くの人たちが笑って来年を迎えられる残り9カ月になると良いなと思うところですが、現状ではまだそういうことを書くのは、早すぎますね。トンネルのど真ん中にいる状況を記しておきたくて本記事を書きました。

まさか、自分の人生において、この歌に対して具体性を持って聴くことになるとは全く思ってなかった、「浜田省吾 /  僕と彼女と週末に」を聴きながら。


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